【MARS160現地レポート・9/28】
4日目、生活の準備、掃除が大変そう(^^;;
レポートはジョン・クラーク
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9月28日
M60クルーは明らかな事実に直面している。つまり居住モジュール(ハブ)は自動的にクリーニングされないという事実である。明白な事実じゃないけど、ちょっとだけ生活の一部を紹介しますね。
重労働の塗装作業と修復作業は終わったけど、清掃作業はたくさん残っている。多くの清掃作業は、たくさんの古い備品が取り除かれたので可能になった。掃いたり掃除機をかけたり、モップ掛け、そして、金属製デッキを手でこすって洗ったり、このような作業は一日の生活プログラムの一部で、夜明けから日没まで続いている。
幹線道路からわき道にそれる場所に道路標識を建てた。この脇道は牛糞道路(Cow Dung Road)と名付けられており、以前にも標識は立っていたが吹き飛ばされていた。セメント6袋、大きめの岩数個が準備された。
ガスレンジがないので電子レンジで7人分の料理を作るのは大変。でも少なくともシャワーは温水だから助かる。
でもこのような修理や清掃作業は火星に何年も定住するにしても必要になること。火星に定住する場合、火星の環境を完全に排除することは不可能と思うので、砂埃や砂はかぶってくる。フィルターは常に清掃され、服や人体も綺麗にされ、台所からの排出物、作業室、研究室、食糧育成室や処理室なども常に清掃される必要がある。
こう考えると、宇宙旅行って、そんなにロマンチックじゃないかもしれない。火星定住も同じ。でも改修や補修、そして廃棄物処理等の管理次第では、どんな模擬体験施設や多くの地球上の遠隔地にある施設でも結果は同じで、良い環境にもなるし悪い環境にもなる。
火星でも同じだと思う。どんなに火星定住計画ができようとも、ハウスキーピングの問題は無くならいと思う。一体だれが家事をするのか?
少なくともMars160クルーは、どんな汚れ仕事も、出来る限り効率的に、そして迅速に皆さん一緒に楽しんでこなしている。
ここで疑問になることがある。それは閉鎖された、あるいはほぼ閉鎖された環境で使われるクリーニング剤が何であるべきか、使用後はどうするのか、という質問。
これらの物質はリサイクルされるべきか、あるいは火星居住施設や火星環境を汚染しないで処理しなければならないような毒性のある物質なのか、検討に値する。
今回のMars160プログラムはこのような問題を提起してくるし、検討すべき問題点を明らかにしてくれる。すぐには解決できないかもしれないけど。
私たちは、より詳細に検討すべき問題の基礎固めをしており、研究されるべき課題を見つけようとしている。


ストーブ設置のための空間を作るアレクサンドル


重労働の後のアナリーとアヌシュリー


真空洗浄機を初めて使うアナリー

Claude Michel filling the water tank
水タンクを満たすクラウド・ミッチェル


夕食の準備をするクルー

Side view of MDRS with covered tunnels
MDRS側面と屋根付きトンネル


進入禁止標識を設置するユースケとアレクサンドル


MDRS表札を設置するユースケとアヌシュリー


ハブを掃除するユースケ